あなたは、「英文のリーディング(読解)が得意!」と胸を張って言えますか?
もし、英語の長文を読むのに対してストレスを感じている、改善の余地がある、と思うならこの記事はお役に立てるかもしれません。
この記事は、英語レベルが中上級ぐらいの方向けに書いています。
もし、あなたがTOEIC・英検などの資格試験対策で英語を勉強していたり、ビジネスで英語を読む機会があるのなら、リーディングスキルを上げていきたいなぁ〜と思っておられるのではないでしょうか?
私が、よく伺う、中上級者の英語のリーディングのお悩みの主なものが、
「英文を速く読めるようになりたい」
というもの。
そこで、今日は、あなたの「英文を速く読めるようになる」という目標に向けてお手伝いできるよう、リーディング学習における学習の基本戦略とおすすめ教材についてお伝えします。
ただし、「英文を速く読めるようになりたい」という目標ではいつまでたっても「速く」読めるようにはなりません。
まずは、今現在のあなたの英語のリーディングスキルを数値化すること、そして、数値含めた目標設定をすること、が大切!
その時に、重要となってくるキーワードが、「wpm」なのです。
目次
リーディングスキルを計測する
リーディングのスキルの一つの目安として、
「1分間にどれぐらいの文字数(単語数)が読めるか」
という英文リーディング速度を測る指標があります。
これが速くなればなるほど、リーディング力が高いとも言えます。
ただし、ただ目だけを速く動かしても、構文や意味をほとんど把握できていないのでは、意味がありません。
あくまでも、「70%近くの理解度をキープしながら、スピーディに読み進める」ということです。
そこで、リーディングスキルを上げていくために必要なことは、
どれぐらいの速度で英文が読めているを「計測する」
ということです。
以下の記事で、英語学習における計測の重要性について書いていますので、こちらも読んでおくことをおすすめします。
https://e-lifework.com/measure-important/
リーディング速度 ⇒「wpm」の算出方法
「wpm」というのは words per minute の略で、1分間あたりに読める文字数(単語数)のことです。
まずは、あなたの現在地(=現在のwpm)を計測します。
そこで、あなたが読みたいリーディング素材で、どのように自分の速度を算出するのか、その方法をお伝えします。
①英文全体の文字数(単語数)を数える
ⅰ. 読もうとしている英文の最初の3行の単語数を数える ・・・α
ⅱ. αを3(行)でわり、1行あたりの平均単語数を計算する・・・α/3
ⅲ. 1行あたりの平均単語数(α/3)に行数(β)をかけて英文全体の単語数を出す・・・α/3×β
②英文全体を読み(70%近くの理解度をキープすること)、ストップウォッチで時間を計測する
・・・θ(秒)
③1分間あたりに読める文字数を算出する
ⅳ. 英文全体の単語数(α/3×β)を読むのにかかった時間(θ秒)でわり、1秒あたりに読める文字数を出す・・・α×β/3θ
ⅴ. 上記に、60をかけて、1分間あたりに読める文字数(wpm)を出す・・・α×β×60/3θ
例えば、
最初の3行の単語数 α=38
英文全体の行数 β=50
の英文を実際に、時間を計りながら読むとします。
その結果、英文を読むのにかかった時間が θ=350秒 だったとすると、
38÷3×50÷350×60=108.6 文字/分(wpm)
ということになります。
こうして、英文を読むときには、定期的に(できれば毎週)自分のwpmを算出し、記録に残すことをおすすめします。
ただし、読む英文のレベル(内容・語彙)によって数値が上下するので、自分の正確なリーディング速度と進捗を算出したいのであれば、毎回同じジャンルやレベルのものをチョイスし、70%程度の理解度をキープしながら読むということを心がけてください。
wpm で把握するリーディングスキルの目安
wpmの数値による、おおよそのリーディングスキルは以下のようなものです。
①〜49wpm:中学の授業でやるように、和訳しながら読む速度です。英語を習い始めたばかりの初心者レベルです。
②50〜99wpm:英文法を一通り習得し、英語の長文が訳さずに読めるようになったレベルです。
③100〜149wpm:英文を訳さずに返り読みせずに、読めるようになったレベルです。頭の中で日本語に訳さずに、イメージで英文を読めるようになっています。
④150〜199wpm:英文をイメージで捉えつつ、途中で止まることなく、スムーズに英文を読めているレベルです。ちなみに、ネイティブスピーカーの会話速度の平均が150〜180wpmと言われています。TOEICのリーディングで時間内に全ての問題を解き終えるのが150wpm程度だと言われています。
⑤200〜249wpm:一般的なネイティブが英文を読むスピードです。この域に達すると「英文が素早く読める」と言えるのではないでしょうか?ちなみに、TOEIC 970点〜満点といった高得点を狙うには、この速度レベルを目指すのが良いとされています。
⑥250wpm〜:ネイティブが雑誌や新聞、本を素早く読むスピードです。
300wpm以上になると、日本語を読むのと同じようなテンポで英文を読んでいるイメージです。
wpmを計測・記録するおすすめリーディング教材
以下でご紹介する教材は、速度を計測しながらリーディング速度を伸ばしていくのにおすすめの英語リーディング教材です。
実物を見て、語彙・内容などが70%程度理解できる、ご自分のレベルに合ったものを取り入れることをおすすめします。
毎日の英速読 頭の中に「英文読解の回路」をつくる
掲載されている英文に文字数が表記されているので、wpmが計測しやすいです。
また、意味の切れ目でスラッシュがふってあり、スラッシュリーディングで速読するスキルを身につけていくことを狙いとしています。
つまり、返り読みせずに日本語に訳さずに、英文を英文の語順で読んでいくことで英文を速く読んでいくトレーニングにもなる参考書です。
付属の音声が140wpmで読まれているので、この音声に合わせてリテンション(音声を聞いてそれをリピートする、いわゆるリッスン&リピート)やオーバーラッピングをしていくと、意味を取りながら、やがて140wpmのリーディング速度に到達していくことが可能になります。
TOEIC L&R TEST 読解特急2
TOEIC対策をかねて英文リーディングのスキル、すなわち読む速度を上げていきたいと考えているのなら、この「読解特急」シリーズがおすすめ。
TOEIC L&RのPart7(長文問題)の形式の英文でトレーニングできます。
掲載される英文のそれぞれに、総ワード数が表記され、「words per minute」に換算する表があって、英文を読むのにかかった秒数を計測するだけで、自分のwpmを簡単に求めることができます。
新TOEIC TEST読解特急 3(上級編)
読解特急は、中上級者向けなので、すでにTOEIC 800点ぐらいある学習者にはこちらの方がおすすめ!
読解特急2よりも上級者向けの、TOEIC向けの速読トレーニング教材です。
Part7(長文問題)の中でも苦手な人が多く、難易度が高いと言われている、article(記事)ばかりを集めたものです。
wpmを計測できるサイト
いますぐwpmを確かめてみたい!と思ったら、ネット上で手軽にwpmを確認できるサイトがありますのでいくつかご紹介します。
Cengage Learning「Timed Reading」
英語教材を出版している Cengage Learning が提供するwps計測サービス。
以下のサイトにアクセスすると、24個の英文記事があります。
URL:http://college.cengage.com/collegesurvival/watkins/learning_companion/1e/students/timed_reading.html
この中からどれでも良いので、興味のあるタイトルを選んでクリックしてみましょう。
ボタンを押すと英文が表示され、リーディングの計測が開始します。
読み終えたら、再度ボタンを押します。
すると、wpmが表示されます。
日本速読速脳協会「英語総合読解力測定メジャーさん」
リーディング素材の難易度を5つの中(中学〜難関大レベル)から選べます。
さらに、理解度チェックが付いているので、ただ速く目を動かすだけではなく英文を理解しながら読めているのかを合わせてチェックできます。
URL:http://www.sokunousokudoku.net/measuresan/index.php
まとめ
いかがでしたか?
英文を読むスピードを上げたいと思ったら、まず計測!
ただ「英語を速く読めるようになりたい!」というよりも「**wpmで読めるようになる!」と目標設定する方が、達成しやすい、すなわち実際に英語を速く読めるようになりやすいのです。
英語リーディングのスキルを上げていきたいなら、ぜひwpmを少しずつでも高めることを意識しながら、英文を読むようにしてみてくださいね。
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WRITER この記事を書いている人
MAKI
3ヶ月で必ず目標達成をさせる英語コーチ。オンライン(Zoom)で英語コーチングプログラムを提供。世界でもっとも認知度の高い国際的英語指導資格(ケンブリッジCELTA)を持地、1000人以上の英語指導経験から、お一人お一人にあった英語学習戦略を組み立て、徹底サポート。自身が「英語が話せない」「TOEIC490点」「長い英語コンプレックス」という状態から、ほぼ独学で、TOEIC960点、英検1級、通訳・翻訳をこなすスピーキング力を身につけた逆転の女王(笑)へ!「英語が苦手!嫌い!」という学習者の気持ちが熟知し、1日も早く英語マスターへと導くお助けマンです。
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