
【完全攻略】It to構文の正しい使い方|forとofの使い分けも解説
【完全攻略】It to構文の正しい使い方|forとofの使い分けも解説
英語を学ぶ上で、It to構文は避けて通れない重要な文法です。
「It is interesting to learn English.」(英語を学ぶのは面白い。)
このようにシンプルな文章から、少し複雑な文章まで、幅広い場面で使われます。しかし、「for him」なのか「of him」なのか、使い分けに迷ったり、とっさにスムーズに使いこなせないと感じる人も多いのではないでしょうか?
この記事では、It to構文の基本から応用まで、**「なぜそのように表現するのか」**という理由を含めて、わかりやすく解説します。この記事を読めば、もうIt to構文で迷うことはありません。
目次
It to構文とは?
It to構文は、主に**「It is … to ~」**の形で使われる不定詞の構文の一つです。
It is fun to speak English.
(英語を話すことは楽しいです。)
この例文のように、「It」が形式上の主語(仮主語)となり、実際の主語である「to speak English」(英語を話すこと)を文章の最後に置くのが特徴です。
「To speak English is fun.」という文章でも意味は通じますが、なぜわざわざIt to構文を使うのでしょうか?
その理由を理解することが、自然な英語を身につける第一歩になります。
It to構文を使う3つの理由
1. 文のバランスを整えるため
英語では、重要な情報や長い主語を文頭に置くことを避ける傾向があります。
例えば、「To speak English with American people about baseball games at a pub is fun.」(アメリカの人たちとパブで野球について英語で話すことは楽しい。)という文章は、主語がとても長くて不自然です。
これをIt to構文にすることで、**「It is fun…」**という結論を先に伝えることができます。
It is fun to speak English with American people about baseball games at a pub.
このように、主語が長くなる場合に形式主語の「It」で受けて、実際の主語であるto不定詞を後回しにすることで、文全体のバランスがよくなり、より自然な表現になります。
2. 結論を先に伝えるため
It to構文を使うことで、「~は…です」という結論を先に伝えることができます。
It is fun to speak English.
(楽しいです、英語を話すことは。)
このように、話の中心となる形容詞(fun)を先に提示し、その後に「何が楽しいのか」という詳細を補足することで、聞き手はスムーズに内容を理解できます。これは、英語が結論から先に伝える言語であることと関係しています。
3. 主題を強調するため(It to構文を使わない場合)
逆に、It to構文を使わずに**「To… is」**の形をとることもあります。これは、to不定詞で始まる部分をあえて強調したい場合です。
To see is to believe.(百聞は一見にしかず。)
このことわざのように、to不定詞が対比的に2つ使われる場合にこの形がよく使われます。
迷いがちな「for 人」と「of 人」の使い分け
It to構文は、「誰にとって~なのか」という**「意味上の主語」を付け加えることができます。このとき、「for 人」と「of 人」**のどちらを使うか迷う人が多いでしょう。
1. It is 形容詞 for 人 to …
この形は、**「Aが~することは…である」**という意味で、forの後に続く人が、行動の主体となることを示します。
It is easy for Emma to speak English fluently.
(エマにとって、英語を流暢に話すのは簡単だ。)
この場合、主語は「エマ」であり、「easy」という形容詞はto不定詞の内容(英語を流暢に話すこと)を評価していると考えましょう。
2. It is 形容詞 of 人 to …
この形は、**「~するなんて、…はA(人)にとって~である」**という意味で、形容詞がその人物の性質や性格、能力を評価している場合に使います。
It is kind of you to teach me English.
(私に英語を教えてくれるなんて、あなたは親切だね。)
「of you」とすることで、「kind(親切な)」という形容詞が、to不定詞の行動(英語を教えてくれること)を通じて「あなた」という人物の性格を評価しているニュアンスになります。
of 人で使われる形容詞には、以下のようなものが挙げられます。
・人の性質や性格を表す形容詞
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kind(親切な)
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selfish(わがままな)
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clever(賢い)
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foolish(愚かな)
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stupid(ばかな)
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wise(賢明な)
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brave(勇敢な)
It is selfish of her to decide the destination by herself.
(行き先を勝手に決めるなんて、彼女は自分勝手だね。)
まとめ:It to構文をマスターするコツ
It to構文は、ただ暗記するだけでなく、**「なぜこの表現を使うのか」**を理解することで、より自然に使いこなせるようになります。
-
It to構文を使う理由:文のバランスを整え、結論を先に伝えるため。
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「for 人」:to不定詞の内容を評価する。
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「of 人」:形容詞が人物の性質や性格を評価する。
この2つのポイントを押さえるだけで、英会話や英作文での戸惑いがなくなり、スムーズな英語表現が可能になります。
英会話力やライティング力を向上させるには、日々の学習の積み重ねが不可欠です。この記事が、あなたの英語学習の一助になれば幸いです。
この記事を書いている人
WRITER
MAKI
3ヶ月で必ず目標達成をさせる英語コーチ。オンライン(Zoom)で英語コーチングプログラムを提供。世界でもっとも認知度の高い国際的英語指導資格(ケンブリッジCELTA)を持地、1000人以上の英語指導経験から、お一人お一人にあった英語学習戦略を組み立て、徹底サポート。自身が「英語が話せない」「TOEIC490点」「長い英語コンプレックス」という状態から、ほぼ独学で、TOEIC960点、英検1級、通訳・翻訳をこなすスピーキング力を身につけた逆転の女王(笑)へ!「英語が苦手!嫌い!」という学習者の気持ちが熟知し、1日も早く英語マスターへと導くお助けマンです。
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