英語の発音や読み書きに役立つとして、大きく注目されるようになったフォニックス。
フォニックスとは、「音声学」の一種で、英語の文字と音のルールのことを言います。
英語圏の子どもたちは、初等教育の段階でフォニックスを使って英語の読み書きを学んでいます。
フォニックスはうまく活用すると、子どもの英語教育だけでなく、大人の英語学習に効果的だと言われています。
今日は、フォニックスとは何か?そのメリットは?・・・などの点についてご説明したいと思います。
フォニックスとは?
フォニックスとは具体的にどういうもの?という話をするにあたり、私たちに身近な言語、日本語との比較から考えてみましょう。
日本語の場合、「あ」から「ん」までの五十音を覚えれば、ひらがなで書かれた単語や文章なら読めるようになります。
一方、英語の場合は、「A」から「Z」までの26文字(小文字を含めれば52文字)を覚えても、単語や文章が読めるようにはなりません。
例えば、boxは「ビーオーエックス」とは読みませんよね。
これをフォニックスルールで読むと、「b([b]=ブッ)」「o([a]=オ)」「x([ks]=クス)」
つまり、「ブォックス」と読む、というわけです。
(本来なら発音のカタカナ表記は避けたいところですが、ここはわかりやすいようにあえてカタカナ使用させていただきます、、、)
ここに日本語と英語の大きな違いがあります。
日本語の場合は、文字の名前と音が同じ(文字の名前=音)
であるのに対し、
英語の場合は、文字の名前(アルファベット)と音(フォニックス)では読み方が異なります。
つまり、英語は文字の名前≠音
なのです。
Bという文字の名前は「ビー」ですが、Bの音は基本的に[b]=「ブッ」です。
A、B、C、D…は、名前(アルファベット)で読むと、
エィ、ビィ、スィー、ディー…ですが、
名前(フォニックス)で読むと、
[ӕ](ェア)、[b](ブッ)、[k](クッ)、[d](ドゥ)…となります。
したがって、英語の単語や文章を読むためには、文字の「名前」だけでなく「音」をも理解してしておく必要がある のです。
そうした英語の名前と音の関係をルール化したものがフォニックスなのです。
つまり、フォニックスでは「この文字はこの音」とシンプルに決められています。
フォニックスは、一つの文字だけのルールだけではなく、前後に来る文字により音が変わるなど、文字の組み合わせによるものなど、実に多くのルールがあります。
フォニックスを学ぶメリット
フォニックスのルールとパターンを覚えるることで、次のようなメリットがあります。
- 英単語を正しい発音で読めるようになる
- 英単語のスペル(つづり)を覚えるのがより簡単になる
- 知らない単語でも推測して発音し読めるようになる
- 発音がきれいになる
- 耳で聞いてスペリングを推測できる
- 英語を聴き取る耳が育ち、リスニング力がアップ
とくに子どもの場合、英語学習の過程でフォニックスを学び、習得したルールをもとに単語をどんどん読んでいくことは英語学習の効率やモチベーションの面で大いにメリットがあります。
知らない単語でも、学んだフォニックスの知識を使って読んでみる、そして「自分で読めた」という自信でますます英語が楽しくなっていくことでしょう。
フォニックスは大人の英語学習にも役立つ
フォニックスは子どもの英語学習においてだけでなく、大人の英語学習にも大きな効果が期待できます。
日本人は英語のA、L、R、B、P、F、V、th…などの音が苦手と言われています。
そのような、日本人が苦手とする発音の矯正にも効果的であるため、大人の発音矯正トレーニングとしても注目されています。
正しい発音ができるようになると、日本人特有のカタカナ英語から抜け出せます。
ネイティヴの発音も聞き取りやすくなり、リスニング力もアップします。
したがって、フォニックスは「英語の発音に自信がない」とか「ネイティブの発音が聞き取れない」、「リスニング力をアップさせたい」と思っている大人にもおすすめです。
おわりに
いかがでしょうか?
わがスクールでもレッスンにフォニックスを導入しています。
私も大人になってフォニックスを知ってから、
「あ~~~!フォニックスを中学生のときに学んでおけば単語を覚えるストレスやテストでの発音系の問題の苦手から解放されたのになぁ~!!」
と思ったものです。
次回の記事では、フォニックスの弱点やお子さまの英語教育への導入の際の注意点、またさらに別の記事でオススメのフォニックス教材についてもご紹介していきますね。
ちなみに、フォニックスって何?とか基本的なルールを学ぶにはこちらの本がわかりやすくてオススメです。
⇒フォニックスってなんですか? 発音確認 エクササイズ用CD付
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WRITER この記事を書いている人
MAKI
3ヶ月で必ず目標達成をさせる英語コーチ。オンライン(Zoom)で英語コーチングプログラムを提供。世界でもっとも認知度の高い国際的英語指導資格(ケンブリッジCELTA)を持地、1000人以上の英語指導経験から、お一人お一人にあった英語学習戦略を組み立て、徹底サポート。自身が「英語が話せない」「TOEIC490点」「長い英語コンプレックス」という状態から、ほぼ独学で、TOEIC960点、英検1級、通訳・翻訳をこなすスピーキング力を身につけた逆転の女王(笑)へ!「英語が苦手!嫌い!」という学習者の気持ちが熟知し、1日も早く英語マスターへと導くお助けマンです。
[…] (参考:英語の発音が上達する?!フォニックスを学ぶメリット) 「じゃあ、フォニックスを学ぶにはどんな教材がいいの??」 […]
[…] フォニックスとは?やそのメリットについては、英語の発音が上達する?!フォニックスを学ぶメリット で述べておりますのでそちらもご一読いただけると幸いです。 […]