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英語の発音,フォニックス

英語教育において、注目されるようになってきたフォニックス。
子どもの英語学習だけでなく、大人の発音矯正にも役立つとして、英語教室や家庭学習で導入されることも多くなりました。

フォニックスとは?やそのメリットについては、英語の発音が上達する?!フォニックスを学ぶメリット で述べておりますのでそちらもご一読いただけると幸いです。

一方、フォニックスには英語の発音が上達したり読み書きに役立つなどのメリットの一方で、少なからず弱点もあり、とりあわけ子どもの英語教育における導入には注意すべき点があると私は考えます。

今日はフォニックスの弱点や注意点についてお話ししたいと思います。

フォニックス導入時の注意点

フォニックスを学ぶことによって、子どもでも初めて見る単語を読めるようになるし、自分で読めることで自信がつき、英語学習の楽しみも増す、などのメリットがあります。

しかし、幼少期でのフォニックスの導入については慎重になる必要があると私は考えます。

イギリスやアメリカの子供たちのように、生まれた時から英語をシャワーのように浴びて、英語に聞き慣れ、英語での会話がある環境では、フォニックスでの読み書きを始めるのはいいのです。

、英語に触れる時間や機会の少ない日本の子供に英語学習の早い段階から導入すると、時間的ロスが大きいということ、さらには、かえって英語の発音練習に対する拒否反応を起こしてしまいかねない危険性もなくないといいます。

専門家の中には、日本の子供たちにフォニックスを学習させる時間があるなら、むしろ絵本の読み聞かせや会話表現の反復練習にまわした方が良いという意見もあります。

それはリスニングやスピーキングで英語の音韻に十分になれてからフォニックスの学習を始めたほうがよいとの考えです。

その方が自然で無理がなく、学習効率もよいからです。

フォニックスの目的は音声と文字一致をはかる為の文字ルールの習得です。

音と文字のつながりのルールを理解するには耳からのたっぷりの音声英語のインプットと文字にふれる期間が大切なのです。

以上の考えのように、フォニックスはリスニングとスピーキングである程度英語に聞き親しんでから導入したほうがいいと思われます。

フォニックスを教え込むことが目的になっていないか?

近年、フォニックスがあたかも万能で先進的な教育手法のように言われ、フォニックスに特化した英会話教室も少なからず見受けられます。

そうした中で、フォニックスを教え込むということが目的になっている印象さえ受けます。

フォニックスで英語が読めても、英会話や英語力とはまた別物なのです。

フォニックスはあくまで読み書きのツールととらえるべきです。

逆の立場にたって考えてみていただきたいのですが、

「日本語が話せるようになりたい!」という外国人に、漢字をたくさん教え込んで、話せるようになるでしょうか?

本を読めるようになっても、意味がわからないまま理解力が伴わないまま読ませても、日本語ができるようになるわけではないですよね?

また当然、いつまでたっても日本語が話せるようにはなりません。

こう考えても、私は指導者としての立場として、フォニックスの導入時期としては、ある程度、英語に聞き親しみ、英語学習が進んだ段階がよいのでは、と考えるのです。

フォニックス第一で教えるのではなく、あくまで補助的なものとして、あまりのめり込まないことをオススメします。

フォニックスで単語や英文が読めても、意味がわからない、どうしてこう表現するのか理解できない…では英語学習も楽しくないですし、英会話という点での英語力はみにつきませんよね。

アメリカでも巻き起こった、フォニックスをめぐる論争

フォニックスの教育への導入のについては、アメリカにおいてさえも、一時、賛否両論あり、その是非をめぐって長く論争がありました。

子どもの読み書き育成のための学習方法をめぐっては、フォニックスを説く学者と、フォニックスと対極に位置するホールランゲージを提唱する学者とで意見がはげしく対立したといいます。

ホールランゲージを説く学者は、フォニックスは、読解力や想像力の点からは、むしろ子どもの国語教育にはマイナスなのではという意見です。

ホールランゲージとは、たとえば絵本の全体の文脈に沿って単語を意味から理解していくというふうに、全体から個へと理解する考え方です。

それに対し、フォニックスは英単語という部分から全体を読めるようにする方法です。

また、ホールランゲージが意味を重視するのに対し、フォニックスは発音を重視します。

このホールランゲージとフォニックスはながく対立関係にありましたが、現在はどちらも大切でお互い共存させるべきだという考え方になっています。

フォニックスの弱点

学べば知らない英単語でも正しい発音で読めるようになるというフォニックスにも、弱点があります。

それは、フォニックスのルールとパターンは万能ではないという点です。

どういうことかと申しますと、英語の単語の中には、フォニックスのルールやパターンには当てはまらない、例外的な読み方をするものも少なからず存在するのです。

フォニックスのルールで読める英単語は全体の75パーセントと言われています。

残りの25パーセントは、サイトワード(Sight words)といって規則性のないもので、覚えるしかないのです。

この75パーセントを多いとみるか少なくみるかは人それぞれでしょうが、少なくとも、フォニックスを学んだらどんな単語も読めると思うのは早計です。

フォニックスのルールは子どもにとっては多いと感じるかもしれません。

がんばって覚えて、例外に直面したときに戸惑ってしまい、混乱してしまうこともあるでしょう。

フォニックスのルールを学ぶのは良いことなのですが、ルールが絶対だと思わせずに「フォニックスで読めない単語もたくさんあるんだ〜」ぐらいの認識で気楽に構えてるほうがよいでしょう。

ですので、フォニックスは万能ではないという弱点を考えても、英語学習の初期にフォニックスを学び始めるよりも、ある程度英語を聞き知り、英単語やセンテンスの文字を視覚的に追うようになってからフォニックスを導入するほうがいいと考えます。

フォニックスを学んで正しい英語の発音を身につけよう

こうしてフォニックスの導入における注意点や弱点について、つらつらと述べてきたわけですが、

そうはいってもフォニックスは学ぶ意味が大いにあり、フォニックスを英語学習の中に導入することには私も賛成の立場です。

ただ、私のフォニックスの学び方、教え方としては、読み書きのために学ぶというより、まずは正しい発音を身につけるためというスタンスでフォニックスを導入するのがよいと考えます。

日本での英語教育、とりわけ義務教育の現場においては、英語の発声が軽視されがちです。つまり、英語を正しく発音するよりも、英語を正しく書く、ということが重視されがちです。

わが国が英語の発音トレーニングが圧倒的に足りていない英語教育の環境であるからこそ、フォニックスをツールとして使って、英語をしっかり、正しく発音する、という発声トレーニングをするのがいいと考えます。

ですので、フォニックスを学ぶときは「ルールを覚えよう」とするのではなく、声に出して正しい音を出すように何度も練習することを意識すると学習効果が高いと思います。

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MAKI英語コーチ/英会話講師

投稿者プロフィール

東京大学卒
英国ケンブリッジ大認定英語教師(CELTA取得)
学習塾や英会話スクール、大学受験予備校などでの指導をへて、
現在、英会話スクール Lifework(ライフワーク)代表・講師

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