英検準2級の面接(二次試験)は、一次試験(筆記)に合格した実力があるのなら、短期間の準備期間でも、ちょっとしたコツをおさえて何度か練習しておげば必ず合格できます!
この記事では、これから英検準2級の英検の面接(二次試験:スピーキング)に取り組むあなたに向けて、英検指導のプロ講師&英語コーチとして、
- 英検準2級の面接の流れは?
- 英検準2級の準配点と合格点は?
- 英検準2級の面接に合格するための本番でのコツや気をつけるべきポイントは?
- 英検準2級の面接の対策と勉強法は?
といった内容をお伝えしていきます。
英検準2級の面接の大まかな流れ
英検準2級の二次試験(面接)の大まかな流れは以下のようになります。
面接の流れは、日本英語検定協会HPにある英検バーチャル二次試験 準2級でも、確認できますよ。
[aside type=”boader”]
① 入室&着席
② 名前・級の確認
③ 音読(パッセージ)
④ Q&A(全4問)
⑤ 退室
[/aside]
- *ハイライト(黄色)の部分が、「試験」の部分です。
- では、①〜⑤について、それぞれの内容をもう少し詳しくご説明します。
① 入室&着席
面接室に入るよう、係員に誘導されたら、ドアをノックして入室します。
会話の流れは、ざっと以下のような感じ。
[aside type=”boader”]あなた:May I come in?
面接委員:Please come in. Hello.
あなた:Hello.
面接委員:May I have your card, please.
あなた:Here you are.
面接委員:Thank you. Please have a seat.
あなた:Thank you.[/aside]
所要時間は1分程度です。
② 名前・級の確認
面接委員との氏名・受験級の確認があります。
試験として点数配分はされていませんが、この部分もアティチュード(態度・姿勢)の点数の部分に少なからず影響します。
面接委員の顔を見てアイコンタクトしながら、落ち着いて面接官に聞こえるように元気よく答えて、いい印象を与えましょう!
[aside type=”boader”]面接委員:My name is Maki Kawasaki. May I have your name, please?
あなた:My name is △△ ◆◆.
面接委員:OK, Ms. ◆◆. This is the Grade Pre-2 test, right?
あなた:Yes.
面接委員:Ms. ◆◆, how are you today?
あなた:I’m fine, thank you.
面接委員:Good. [/aside]
③ 音読
問題カードを受け取り、面接官の指示に従い、20秒の黙読時間が与えられます。
面接官の指示に従って、パッセージを音読します。
面接委員:OK. Let’s start the test. This is your card.
受験者:Thank you.
面接委員:Please read the passage silently for 20 seconds.
〈20秒後〉
面接委員:Now, please read it aloud.
音読の配点は5点です。
④ Q&A(質疑応答:全4問)
問題カードのパッセージやイラストの内容を問う問題と、受験者の意見を問う問題で、全部で5問の質問に英語で答えます。
面接:Now, I’ll ask you five question.
点数は全体で25点で、Q2の配点が最も高く設定されています。
Q1〜Q4は、それぞれ以下の内容の質問です。
Q1: パッセージについての質問
Q2: イラストAについての質問
Q3: イラストBについての質問
Q4: 受験者の意見を問う質問
Q5: 受験者の好み・行動を問う質問
Q1は、問題カードのパッセージの内容を問う問題で、問題カードを見ながら、パッセージの表現を活用して質問に対する答えとしてふさわしく答えます。
According the passage, why/how …
Q2は、問題カードにあるイラストAの中にある人物(5人)の行動をそれぞれ現在進行形で描写する問題です。質問は以下のように決まっています。
面接委員:Now, please look at the people in Picture A. They are doing different things. Tell me as much as you can about what they are doing.
Q3は、イラストBの人物の状況説明です。
面接委員:Now, look at the ** in Picture B. Please describe the situation.
「では、イラストBを見てください。イラストの状況を説明しなさい。」
という質問に対して、**にあたる人物の置かれている状況を説明します。
この質疑応答の後に、
面接委員:Please turn over the card and put it down.
「問題カードを裏返して下に置きなさい」
と指示されるので従います。
これ以降はカードを見ないで答えます。
Q4は、問題カードのトピックに関連した一般的な質問で、受験者の意見を問う問題です。
Q4.の質問は、
面接委員:Do you think …?
と聞かれるので、まず、Yes/Noのいずれかで答えます。
Yes.ならWhy?、No.ならWhy not?と面接委員から聞かれるので、その根拠(理由)を述べます。
Q5は、受験者の好み(Do you like ~?)や、習慣的な行動(Do you play ~?)と聞かれます。
面接委員:There are…/These days, …Do you like …?
に対して、まずはYes./No.で答えましょう。
すると、
Yes. ならPlease tell me more.
No. ならWhy not?
などと面接委員から聞かれるので、その具体例や根拠(理由)などを述べます。
Q&A(全5問)の所要時間は、トータルで6〜7分程度です。
⑤ 退出
最後の挨拶と退室で、所要時間は1分程度です。
面接委員の方と、アイコンタクトをして和かにお別れをしましょう!
面接委員:Well, that’s all, Ms **. Could I have the card, please?
あなた:Here you are.
面接委員:Thank you. You may go now.
英検準2級の配点と合格点
英検準2級の配点は、以下のようになっています。
出題 | 内容 | 配点 |
音読 | パッセージの音読 | 5点 |
Q1 | パッセージについての質問 | 5点 |
Q2 | イラストAについての質問 | 5点 |
Q3 | イラストBについての質問 | 5点 |
Q4 | 受験者の意見を問う質問 | 5点 |
Q5 | 受験者の好み・行動を訊く質問 | 5点 |
態度・姿勢 | 積極性・声・反応 | 3点 |
英検準2級の面接(二次試験)の全体の点数は、33点。
うち、合格点は約20点以上です。
英検準2級の面接(二次試験)合格へのコツとポイント
それでは、面接の試験項目(音読・Q&A)についてそれぞれ、合格のためのコツとポイントについてご説明します。
日本英語検定協会HPに掲載されている英検準2級(二次試験)試験と解答のサンプルでを見ながら読んでいただくとより理解しやすいかと思います。
① 音読のコツ
問題カードを渡されたら、20秒の準備時間(黙読時間)の間に、パッセージをしっかり黙読しましょう。
面接委員:OK. Let’s start the test. This is your card.
受験者:Thank you.
面接委員:Please read the passage silently for 20 seconds.
〈20秒後〉
面接委員:Now, please read it aloud.
黙読をするときに、単語の発音や意味の区切りなどに注意しておきましょう。(発音・読み方がわからない単語はローマ字読みで「こんな感じ?/こう読もう!」と決めておく
また、Q1で聞かれる理由(why)や手段(how)などの質問に備え、話の流れを大まかにつかんでおきましょう。
以下、音読の攻略ポイントです。
- タイトルから読む。
- 面接委員にはっきり聞こえるよう大きくハキハキした声で読む
- 文の終わりのピリオドや、文章の中の意味の区切りで適度に一呼吸おきながらゆっくり丁寧に読む
- 読み方がわからない単語は、止まらず飛ばさず、ローマ字読みなどで適当に読み進める。
音読は特に制限時間などありませんし、速く読んだから高得点、ゆっくりだから減点ということはありません。
ただし、パッセージの内容をきちんと理解して読んでいることが面接官に伝わるように、意味の区切りで一呼吸おく、意味のかたまりは一気に読むなど、メリハリを付けた読み方が重要です。(例えば、前置詞と名詞はセット、熟語は途中で切らない)。
適当なところでブツブツ切ると、減点の対象になります。
② Q1(パッセージについての質問)
面接官の質問は、以下の表現で始まります。
According the passage, why/how …
面接委員の、”According to the passage,” が聞こえてきたら、直後の疑問詞を特に注意して聞きます。
疑問詞の多くは、howかwhatです。
How …? であれば、方法・手段を問うており、文中では in this way,(まれに by)などがヒントになります。
Why …? であれば「理由」の箇所が答えになります。特に、接続詞”so“(だから)がよく使われます。
質問の中の英語表現とパッセージの中の英文もほぼ一致しているので、質問を最後まで聞き取ることも肝要です。
また、質問にふさわしい形式にしたり、名詞を代名詞に変えるなど、文章を加工して完成度を高めましょう。
ポイントは以下です。
- “According the passage,”の後の疑問詞をしっかり聞き取る
- 解答が含まれている部分をパッセージの中に探す
- 質問に対する答えになるように文章に手を加える
質問に対する答えになるようにちょっと変える(代名詞に変えたり…)などがとっさにできない場合は、答えに該当する部分をそのまま読む、でも大方の点数はもらえます。
③ Q2(イラストAについての問題)
問題カードにあるイラストAの中の人物の行動を描写します。
イラストには、5人以上の人物が描かれていて、彼らの行動パターンは全部で5つあります。
その行動を5つ、すなわち全部で5文で説明します。
動詞は、現在進行形を使います。質問は以下のように決まっています。
面接委員:Now, please look at the people in Picture A.
They are doing different things.
Tell me as much as you can about what they are doing.
以下、解答の作り方のポイントです。
- イラストに描かれた5(人 or 組)の5つの行動を1文ずつで描写する
- 主語は、不定冠詞(a/an)を使い、複数形は無冠詞にして複数の”s(es)をつける
- 動詞は、現在進行形(be + -ing)にする
④ Q3(イラストBについての質問)
問題カードにあるイラストBの中のある人物の状況を説明する問題です。
次のように質問されるので、
面接委員:Now, look at the ** in Picture B. Please describe the situation.
**の部分をちゃんと聞いて、誰の置かれている状況を答えるのかをしっかり聞き取ることが大切です。
(イラストの中に一人だけ描かれている場合は楽なのですが、複数の人物が描かれている場合もあるので、その時は要注意です。
**にあたる人物の置かれている状況を説明します。
人物の「したくてもできないこと」や「これからしようと思っていること」を、適切な時制(現在進行形、過去形、未来形)などを使って描写します。
ポイントは、以下です。
- 誰について説明するのか、質問をちゃんと聞く
- その人物が置かれている「原因」と「結果」をそれぞれ、主語+動詞の構文で述べる。
- so や because などの接続詞を正しく使う
⑤ Q4(受験者の意見を問う質問)
Q4は、問題カードのトピックに関連した一般的な質問で、受験者の意見を問う問題です。
Q4.の質問は、
面接委員:Do you think …?
と聞かれるので、まず、Yes/Noのいずれかで答えます。
Yes.ならWhy?
No.ならWhy not?
あるいは、Please tell me more.
などと面接委員から重ねて聞かれるので、その根拠(理由)を述べます。
理由は、2文程度で答えるのがおすすめです。
理由に加えて、根拠や具体例などを述べると高く評価されます。
あまり難しく賢く答えようとせず、自分が英語にしやすい答えをシンプルな英語で伝えるのがコツです。
正しい答えなどなく、自分が素直に思ったことを答えるようしましょう。
もし、すぐに答えが思い浮かばな買ったり言葉に詰まったら、大きく間を空けないよう、つなぎ言葉を活用しましょう。
つなぎ言葉の例: Let me see, …/Well, …/I mean …
ポイントは下記です。
- まず、Yes(, I do)./No(, I don’t). のいずれかをはっきり答える
- Why?/Why not? などとと聞かれたら、理由・根拠・具体例などを2文程度で答える
⑥ Q5(受験者の好み・行動を問う質問)
Q5は、受験者の好み(Do you like ~?)や、習慣的な行動(Do you play ~?)と聞かれます。
面接委員:There are…/These days, …Do you …?
といったように、最近の世間的な風潮などが説明され、それに対して受験者の好みや習慣的な行動を聞かれます。
一文目が聞き取れなくても、二文目の質問がちゃんと聞き取れていれば答えられるはずです。
一文目で意味が取れなくても焦らず、Do you ~?の質問に集中しましょう。
Yes.ならPlease tell me more.
No.ならWhy not?
などと面接委員から聞かれます。
自分の意見の理由や根拠、具体例などをできれば2文で答えましょう。
- Do you …?の部分をしっかり聞く。1文目は参考までに聞ければ良い。
- 質問に対して、Yes(, I do)./No(, I don’t). のいずれかをはっきり答える
- Why?/Why not? などとと聞かれたら、理由・根拠・具体例などを2文程度で答える
英検準2級の面接(二次試験)対策におすすめの教材
英検2級の面接対策としてオススメの教材・参考書をご紹介します。
『14日でできる!英検準2級二次試験・面接完全予想問題』(旺文社)
英検といえば、「旺文社」・・・が出版する英検の二次試験・面接対策のための参考書です。
模擬試験の題材や出題傾向・イラストの質も試験の本番内容にたいへん似ており、本番さながらのトレーニングができます
また、付属DVDを見れば面接の様子がリアルにわかるので、ぜひ見ておきたいところ。
模範解答で、「完璧」レベル、「あと一息」レベルの内容が紹介されているので段階的なレベルアップが可能です。
教材のデメリットとしては、下記のJリサーチの対策本のような傾向分析がなく、テーマ整理がしにくいことが挙げられます。
とはいえ、想定されうる範囲で、バラエティに富んだ模擬試験の形式でトレーニングを万全にしておきたいと言う場合には、これに勝る対策本はないと言えます。
『英検準2級 面接大特訓』(Jリサーチ出版)
この参考書は、模擬試験11回分の前に、音読練習、短文練習の章が設けられています。
特に、短文練習の章は、面接で使える表現を豊富にインプットでき、準2級を目指すななら土台となる知識が豊富です。
また、どのようなテーマが出題されやすいか、と言う傾向分析がしっかりされており、出題傾向の高いテーマにより多く触れることができるようになっています。
この教材のデメリットとしては、試験よりも問題・模範解答の難易度が高く、ここまでのレベルを目指さなければいけないのか…と思って少し自信を失ってしまう可能性も…。
ただし、難易度の高さを割り切って、この教材でしっかり対策しておけば本番対策は万全ですし、英検2級への橋渡しとして最適です。
英検準2級の対策(勉強法)
英検準2級の面接対策として毎日、上記でご紹介した参考書のいずれかを使って、以下の要領でやっていきます。
面接の流れをしっかり把握する
まずは、英検の面接(二次試験)の流れを動画で確認しましょう。
英検サイトにある二次試験(面接)シミュレーションで大まかな流れを確認できます。
また、上記でご紹介した教材のうち、旺文社の『10日でできる!英検準2級二次試験・面接完全予想問題』に付属している面接DVDで本番の面接の様子をよりリアルに体験できます。
毎日、アウトプット練習をする
英検準2級の面接(二次試験)の過去問や模擬試験を使って、アウトプット練習をします。
普段英語を話す環境にない人にとっては、スピーキングは1回や2回練習したぐらいでは簡単に身に付くものではありません。
毎日、テスト1回分(ナレーション+Q&A 4問の1セット)をテスト本番のつもりで取り組み、声を出してアウトプットしましょう。
最初は、なかなか英語が出てこなくてヤキモキするかもしれませんが、はじめは時間がかかってもいいので自分なりの答えを言い切りましょう。
同じ教材に2〜3回、繰り返し取り組む
上記でご紹介した2冊を代表とする、英検の面接対策本には、模擬試験が12回〜14回収録されています。
自分の好み(相性や取り組みやすさ)で1冊選び、その1冊を徹底的に使い倒すことをおすすめします。
一次試験が終わったら早い段階から模擬試験に取り組み、12〜14回分を1週するのみならず、2週、できれば3週するようにしましょう。
1周目では、しどろもどろでなかなかアウトプットできないものですが、同じ題材に2回目、3回目と取り組んでいくうちに良い解答を作れるようになります。
同じ問題でより良い解答をアウトプットできるようになる過程で、スピーキングのコツがつかめてくるのです。
付属音声を活用し、リスニング&インプットする
教材に付属しているCDを使って、質問を的確に聞き取るためのリスニングトレーニングをしておきましょう。
面接委員の質問を聞き取れないと、答えようがありません。
面接官の質問をなるべく1回で的確に聞き取れるように訓練しておきましょう。
また、模範解答のリスニングで表現をインプットしておくのも役に立ちます。
スキマ時間(ながら時間)を使って、模範解答をリスニングして解答のやり方のコツを掴むとともに、解答の型や、使える表現を学んでおくのもおすすめです。
アウトプットした解答を録音し、できれば添削してもらう
参考書(模擬試験)を使って自分で作った解答を録音してみましょう。
自分で聞くのは恥ずかしく抵抗あるものですが、面接委員になったつもりで冷静に聞いてみたり、文法や表現の間違い探しをするのも勉強になります。
もし可能ならば、英語力のある人(英語の先生など)に添削・フィードバックしてもらいましょう。
添削・指摘された部分をしっかり理解し、後々アウトプットに生かしていくことが大切です。
私の英語コーチングプログラムでも、面接試験の過去問や模擬試験をし、自分の解答を録音して積極的に、提出して添削を頻繁に受けている人ほど、スピーキング力がどんどん上がっています。
PICK UP!
時間がない人ほど伸びる!
e-LIFEWORKの短期集中英語学習
WRITER この記事を書いている人
MAKI
3ヶ月で必ず目標達成をさせる英語コーチ。オンライン(Zoom)で英語コーチングプログラムを提供。世界でもっとも認知度の高い国際的英語指導資格(ケンブリッジCELTA)を持地、1000人以上の英語指導経験から、お一人お一人にあった英語学習戦略を組み立て、徹底サポート。自身が「英語が話せない」「TOEIC490点」「長い英語コンプレックス」という状態から、ほぼ独学で、TOEIC960点、英検1級、通訳・翻訳をこなすスピーキング力を身につけた逆転の女王(笑)へ!「英語が苦手!嫌い!」という学習者の気持ちが熟知し、1日も早く英語マスターへと導くお助けマンです。
準2級の2次試験の4と5の個人の質問されたときの質問の聞き取り方と答え方が苦手で練習の仕方をお願いします