この記事を読んでくださっている方はおそらく瞬間英作文の効果に疑問を持っているのではないかと思います。実は「効果がない」と感じている人が陥りがちな「間違ったやり方」があるんです！
この記事では、瞬間英作文にデメリットを感じている方の間違ったトレーニング法とその改善方法をお伝えします。さらに瞬間英作文のデメリットを踏まえた上で、それでも取り組むべき意義とデメリットを克服するヒントについても解説していきます。
目次
「瞬間英作文は意味がない」と思ってしまう３つの理由
Googleで「瞬間英作文」と入力すると、キーワード候補に「瞬間英作文 意味ない」と出てくることがあります。それぐらい、「瞬間英作文は意味ないんじゃないか？」と思っている方が多いんですね。
私の英語コーチングに来てくださる方の中にも「瞬間英作文、その青い本持ってます。やってみたのですが、これやっていて話せるようになるのかな〜、意味あるのかな〜と思っちゃって、やらなくなっちゃったんです」という方、実は何人かいらっしゃいました。
確かに瞬間英作文には「意味があるんだろうか」と思わせてしまうデメリットがあります。なぜこのように思われてしまうのかというと・・・。
意味がないと感じる理由①：日本語が堅苦しく実践的じゃない
テキストに出てくる英文が堅苦しく非日常的なものが多いので、実際の日常会話で使えない感じがしてあまり役立たない気がしてしまうんですね。
ですが、そもそも瞬間英作文をやる目的に立ちかえってみると、文の要素（主語・動詞・目的語など）が分かりやすい文章であえて作られているので、トレーニングすることによって基本的な文法で英文が作れるようになっているんです。
正しい英文法と正しい語順で英文が作れるようになる、アウトプットできる力を養うためにこのような若干堅い文章になっています。
それでも堅苦しい日本語がイヤ…もっとカジュアルな日常会話で練習したい・・という人への代替案として「NOBU式トレーニング」もおすすめです。瞬間英作文に似ているのですが文章がカジュアルで、難易度は少し低めになります。
ゆくゆくはビジネスでも英語を使っていきたいなどという人であれば瞬間英作文を頑張ってほしいところですが、合わない場合はNOBU式から入ってみるのも良いでしょう。
意味がないと感じる理由②：トレーニングが単調である
瞬間英作文は効果がない、意味がないと感じて脱落してしまうもう一つの理由に「トレーニングが単調である」ことも挙げられると思います。
しかし・・・瞬間英作文とはそもそも単調なトレーニングだという認識を理解すべし！かもしれません。
テニスの壁打ちなどと同じで、何度も同じことを反復することで力を付ける教材です。繰り返すことで力がついてくるんですね。
日本語を聞いて英語にしていく。ひたすらその繰り返しに意味があります。しっかりできるようになる前に、ほんの数回練習しただけで飽きてしまったりしてやめてしまうのはとてももったいないです。単調だからこそ力がつくものなのだと思ってやってみてください。
英語に限らず、世の中に「これさえやればみるみる上達する魔法」はありません。そもそも単調でひたすら繰り返しのトレーニングなんだと最初に認識して、そのつもりで取り組めば頑張れるのではないでしょうか。
また、トレーニングが単調で飽きてしまわないために、瞬間英作文以外の他のトレーニングを並行してやるのもおすすめです。
例えば英語日記を書いて、それを口に出して発音する練習なども効果的です。次の章でも詳しく解説していきますね。
意味がないと感じる理由③：これだけで話せるようにならない
この青色本を使ったトレーニングだけでスラスラ話せるようになるわけではありませんので、学習者は意味がないと感じてしまうこともあるようです。
ですが、瞬間英作文とは英文の基本フォームを身につけることです。あくまで「基礎トレ」であり、野球でいうノック練習、テニスの壁打ちみたいなイメージです。決してこれをやったら明日から英語をすらすら話せますよ、というものではありません。
英語を話せるようになるためのスピーキングの土台を作りをしていると思ってみてください。
英会話の最終的な目標は、自分の考えや意見を英語で話すことだと思います。自分が実際に話したい内容を英語にしていく力をつける、そのための学習・トレーニングです。
複雑な日本語や表現のしづらい日本語でも、知っている単語や文法を駆使して伝える力。英語を話す回路、英語の思考回路づくりです。
対策としては、瞬間英作文トレーニングの他に、プラスで別の学習を並行してやっていくのがおすすめです。例えば英語で日記を書くのも効果があります。仕事の業務日誌でも良いです。
日記を書いてみて、できれば誰かに添削を受けてフィードバックをもらい、自分の弱点を知ることができると良いですね。
身近に聞ける人がいない場合は、書いた日記をChatGPTやDeepL翻訳などのツールを活用してAIに添削してもらうという手もありますよ！
英語学習でAIの添削・翻訳の活用法についてはコチラの記事も参考にしてくださいね
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まずは書いてみる。書けるようになってきたらそれを口からどんどん出してみる。単調になりがちな瞬間英作文トレーニングも、こういった他のトレーニングと並行することでメリハリをつけられます。
日記を書くのが面倒だったり、なかなか時間が取れない人は、独り言を英語で言ってみるという裏技もおすすめです。ゆっくりでも構わないので、自分が話したいことや自分の考えを英語でポンポン言っていくんです。これが結構効果的なんですよ。
このように、他のトレーニングと並行しながらぜひ瞬間英作文にも取り組んでみてください。
瞬間英作文だけをやっているとどうしても単調になりがちですが、それでも瞬間英作文レベルのシンプルな英文を作れないと、応用が効きません。なので他の自分に合ったトレーニングと並行して自分を飽きさせない工夫をしながら、瞬間英作文をやることをすることをおすすめします。
そもそも瞬間英作文をやらなくてもいい人
そもそも・・今の自分にとって瞬間英作文のトレーニングは有効なのか？というところも見極めが必要かもしれません。瞬間英作文のテキストは中１〜中３までの文法・語法が出てきますので、中学レベルの英語力があやしいな〜と感じる方はまず中学英語の基礎をしっかり固め直す必要があるでしょう。
そして中学３年生までの英語をしっかり学習し直してからトライしてみましょう！
「瞬間英作文は効果ない」という人の間違ったやり方４選
瞬間英作文は意味がないと思ってしまう理由について述べましたが、意味がない・効果がないと思ってしまう人の中には間違ったやり方で学習している人が意外と多いのです。
瞬間英作文は「正しいやり方」で行うことがとても重要です。皆さんも自分が瞬間英作文トレーニングを間違ったやり方でしていないかどうか、ぜひチェックしてみてほしいんです。
以下の４つのチェックのうち１つでも当てはまったら、今日から正しいやり方を覚えてやってみてほしいと思います。必ず効果が現れてくるようになりますよ！
瞬間英作文：効果ないやり方①「声に出さない」
瞬間英作文は、英文を声に出すことが超重要です。頭の中で英文を思い浮かべるだけでは話す力は身につきません。
学校の英語を割としっかりやってきましたという人、TOEIC・英検受けた事ありますという人は、頭の中では英文を作れるんです。ただ、これが口から出せるかというと別問題。
中学1～3年生レベルの問題を、「これぐらいの文章なら簡単に英作文できるんです」という中級者の方は多い。
ではそれを口からパッと出せますか？う～んと考えずに３秒以内で英文が口から出てきますか？となると、「書けるけど話せない」「英語がパッと口から出てこない」。
「頭でわかる」のと「英語を口から出す」の間には大きなハードルがあるんです。これが、英語がある程度できるのに話せない多くの人たちの課題です。
文法や語法をただ「わかっている」状態から「使える」状態にすること。口から英文をスラスラ出せるようにするために必要なプロセスは、やはり声に出して練習することが重要です。
瞬間英作文：効果ないやり方②「暗記しようとする」
瞬間英作文＝英文を暗記してそれをパッと言えるようにするものだ、と思っていたら、それは効果が出ないやり方です。
よく、瞬間英作文の練習中の方が「なかなか覚えられないんです・・。」という声を耳にするのですが、そもそも暗記することが目的ではありませんし、テキストの中の無限に存在する会話のパターンを暗記するのは現実的ではありません。
瞬間英作文は、英文の瞬発力を鍛えるものであり、文を丸ごと覚えるものではないんです。
瞬間英作文の目的は英語の語順・文法の感覚を掴むこと、そしてそれをアウトプットできることです。語順や文法を意識してパッと口から出せるトレーニングを繰り返しましょう。
もちろん、何回も何回も練習した末に、結果的に暗記してしまったというのはOKです。ただ、あえて覚えよう！としなくて大丈夫ということです。
トレーニングを始めたばかりのときは間違えることも多いと思いますが、その度に暗記するのではなく、英語の語順の感覚・使うべき文法を意識するのがポイントです。
瞬間英作文：効果ないやり方③「1〜2周やって満足して終了している」
瞬間英作文を1通りか2通りぐらいやって満足してやめてしまっていませんか？
1回や2回では、瞬間英作文の効果は感じられないはずです。瞬間英作文は、何度も同じことを反復することで力を付ける教材で、反復練習を前提にしたトレーニングだからです。
瞬間英作文を1〜2周した程度ですらすら英文が口から出てくる状態にはなる人はほとんどいないはずです。もしそれだけでできるようになった人がいたら、そもそものスピーキング力が上級者レベルでしょうから、それなら問題ありません。そうでない限り、何度も繰り返して、９割がた英作文がパッと口から出せる状態にしていきましょう。
回数をくり返すごとにできる割合は増えていきます。各パートを何度も繰り返し、Part1ができるようになったらPart2 へ、Pert２ができるようになったら Part3へと段階を踏んで着実に進んでいきましょう。各パートを、根気よく５〜１０回は繰り返しやってみてくださいね。効果がじわじわと実感できるはずです。
瞬間英作文：効果ないやり方④「本だけでやっている」
付属CDやアプリの音声を使って口に出すトレーニングが瞬間英作文のメインディッシュです。
最初は、本のテキスト（左側のページの日本語）を見て英文を作るところから始めても良いのですが、最終的には本を使わず、音声（CD・アプリ）の日本語を聞いて英文を口から出すトレーニングで仕上げましょう。
なぜなら、実際の会話では、日本語の文章を見ながら英訳することはないですよね。音声を活用するメリットは、頭の使い方が実際の会話のイメージに近いからです。
これを話したいな〜というとき、字を見ないで頭で考えて話しますよね。その力をつけるためです。必ず口から声に出す練習を繰り返してくださいね。
そもそも瞬間英作文とは
そもそもの原点になりますが、まずは瞬間英作文って、英語のどの力を伸ばすためにやるのか？その目的と効果を理解することが大事です。そして正しいやり方で続けると必ず伸びていきます。
瞬間英作文は、なんためにやるのかを曖昧にしたまま、ただなんとなく漠然とやっていても効果を感じることはできないのです。
なので、そもそも瞬間英作文とは何なのかを理解してほしい！と思います。
瞬間英作文とは、英語の瞬発力を鍛えるトレーニングで、
・頭の中でパッと英文を作る
・口から英語を出す
・英作文回路を作ることができる
これが目的です。英語レベルは中学1～3年生くらいです。
頭の中でパッと英文を作り、口から英語を出すことで、頭の中にじわじわと英作文回路が作られていきます。「知っている英語」を「使える英語」にするのが瞬間英作文です。
中学英語をちゃんと学んできているから、ゆっくりなら英作文を作れる。という人も多いでしょう。でもゆっくりだと会話にならないですよね。話したいこと、英語で言いたいことを、知っている単語と英文で＜瞬時に＞作れることを目的としています。
数をこなしてあらゆる英文パターンに慣れること、英文を口から出し、アウトプットの基礎力をつけること、これが瞬間英作文がスピーキング力の上達に与えうる効果です。
ここをしっかり踏まえると間違ったやり方を改善していけるので、ぜひ、瞬間英作文とはなんなのか、その目的をしっかり心に留めてトレーニングをはじめてくださいね。
番外編・・トレーニングにはメンタルも大事！
瞬間英作文のテキストの正しい使い方や正しいトレーニングの仕方はもちろん大事なのですが・・・やはり無視できないのがメンタルの問題です！
トレーニング開始直後、最初は思ったほどスラスラ英語が出てこなくて落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
・思ったほどできなくて落ち込む…
・パッと英文を作れなくて落ち込む…
誰もが少なからず直面するかと思います。
でも、落ち込まなくても大丈夫です！！みんな最初は同じです。
最初は思うように行かなくても反復あるのみ。答えを見て理解する、理解したらまた繰り返す。繰り返しやっていけば少しずつできる量が必ず増えていきます。
昨日より今日、今日より明日、少しでもできた部分にフォーカスしてモチベーションを保ちながら進めていきましょう！
瞬間英作文の効果的なやり方についてはこちらの記事でも解説しています。ぜひご覧ください🎶
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まとめ 〜 間違ったやり方を卒業してスピーキング力Up！
瞬間英作文は意味ない、効果ない、と思っている方々が正しいやり方に気づいて、少しでも前向きにトレーニングできるヒントになれば良いなと思いながら私の考えと対策をお伝えしました！
これまでやってきた瞬間英作文のやり方をチェックしていただき、正しく効果的な使い方にシフトしていただけたら嬉しいです。その結果、英語を話す力を付けるきっかけになったらさらに嬉しいです。
この記事は動画でも詳しく解説しています。併せてご覧ください🎵
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WRITER この記事を書いている人
MAKI
３ヶ月で必ず目標達成をさせる英語コーチ。オンライン（Zoom）で英語コーチングプログラムを提供。世界でもっとも認知度の高い国際的英語指導資格（ケンブリッジCELTA）を持地、１０００人以上の英語指導経験から、お一人お一人にあった英語学習戦略を組み立て、徹底サポート。自身が「英語が話せない」「TOEIC490点」「長い英語コンプレックス」という状態から、ほぼ独学で、TOEIC960点、英検１級、通訳・翻訳をこなすスピーキング力を身につけた逆転の女王（笑）へ！「英語が苦手！嫌い！」という学習者の気持ちが熟知し、1日も早く英語マスターへと導くお助けマンです。
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