「学校に行く」は、みなさんもう当たり前のように“go to school”と言いますよね?
では、「駅に行く」だと・・・“go to the station”となります。
・go to school
・go to the station
どうして、「学校に行く」の場合は、”the”がなくて、「駅に行く」の場合は”the”があるのでしょうか?
場所・建物の前につける冠詞は?
英語のルールとしては、単数形の可算名詞(数えられる名詞)には冠詞(a, an, the)をつけるのが普通です。
とくに、会話の中では場所や建造物は話者の中で特定されやすいのでthe +場所になることが多いです。
英文法の一般ルール「単数形の可算名詞(数えられる名詞)には冠詞(a, an, the)をつける」ということに従えば、”go to the school”が正しいのでは?という気もします。
今日は、”go to school”のように、場所や建物のthe がつかないケースについてご説明したいと思います。
go to schoolとgo to the schoolの違い
「学校に行く」という場合は、一般的には”go to school”ですが、実は”go to the school”も使うシチュエーションによってはありうる表現なんです。
まず、“go to school”(学校へ行く)という表現は、「通学する」「登校する」という意味を表す、いわば決まり文句のような感じになっていますよね。
この場合のschoolは「建物」や「場所」としての「学校」ではなく,「勉強する」「学ぶ」という本来の機能としての”school”(学校)なんです。
実は、場所や建造物を表す名詞が、それが持つ本来の目的や機能を前置詞のついた慣用句として表す場合には、冠詞をつけないという英文法のルールがあります。
一般的に「学校に行く」というときには,学校の本来の目的や機能(ここでは「勉強する」)のために「学校に行く」ので、schoolの前にtheはつけずに”go to school”となるのです。
I go to school everyday.「私は毎日学校に行きます。」
一方、たとえば、親が学校に子どもを迎えに行ったり、参観日に行ったり、お医者さんが生徒の健康診断のために学校に行ったり・・・こういった場合は、「学校へ行く」目的が、「勉強する」という、「学校」がもつ本来の機能以外になっています。
こういう場合には、英文法の「単数形の可算名詞(数えられる名詞)には冠詞(a, an, the)をつける」のルールに従い、schoolの前に冠詞がつくことになります。
I go to the school to pick up my daughter every afternoon.
「私は、毎日午後、娘を迎えに行くために学校に行きます。」
いかがでしょう?
お母さんが「子どもを学校まで迎えに行く」というシチュエーションがイメージできましたか?
「学校に行く」という”go to school”以外の場合においても、
・I study English at school.
「私は学校で英語を勉強します。」
・I play tennis after school.
「私は放課後、テニスをします。」
といったものがありますね。
一方で「勉強する」という本来の目的ではない”school”の用例を挙げると、
・I am waiting for my boy-friend in front of the school.
「私は学校の前で彼氏を待っています。」
といった感じで”the”が付くんです。
この場合は「待ち合わせ」という目的としての「学校」だから”the”が付くんですよね。
場所や建物などに”the” が付かない慣用表現
“school”以外にも、本来の目的や機能のために使う名詞はたくさんあります。
ここでは、そうした名詞を使った慣用句をご紹介します。
・go to church(教会に行く)
「教会」という建物へ行くのではなく、「祈る」「礼拝」という目的のために行きます。
・go to bed(寝る)
「ベッド」という場所ではなく、「寝る」という目的のために行きます。
・go to hospital(病院へ行く)/be in hospital(入院中で)
「医療行為を受ける」という機能のために、病院に「行く」「いる」んですね。
これも、「お見舞いに行く」場合には”the”が必要です。
他にも・・・
・go to work(仕事に行く)
・be at work(勤務中で)
・go to college (university)(大学に行く)
・go to gym(ジムに行く)
・be in class(授業中で)
・be at table(食事中で)
・go to sea(出帆する)
・go to prison(服役する)
・be in prison(服役中で)
・appear in court(出廷する)
などなど・・・。
いかがでしょう?
冠詞がつかない場合についておわかりいただけましたか?
・・・とはいえ、所詮は冠詞・・・間違っても大丈夫!
こういう考え方もあるのだな~、と気楽に考えて(笑)、会話ではあまり気にせずにアウトプットにフォーカスしてくださいね。
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WRITER この記事を書いている人
MAKI
3ヶ月で必ず目標達成をさせる英語コーチ。オンライン(Zoom)で英語コーチングプログラムを提供。世界でもっとも認知度の高い国際的英語指導資格(ケンブリッジCELTA)を持地、1000人以上の英語指導経験から、お一人お一人にあった英語学習戦略を組み立て、徹底サポート。自身が「英語が話せない」「TOEIC490点」「長い英語コンプレックス」という状態から、ほぼ独学で、TOEIC960点、英検1級、通訳・翻訳をこなすスピーキング力を身につけた逆転の女王(笑)へ!「英語が苦手!嫌い!」という学習者の気持ちが熟知し、1日も早く英語マスターへと導くお助けマンです。
今、塾のお手伝いをしています。とても役に立ちました。