シャドーイングは英語リスニングに効果的らしい！と話題のトレーニング方法ですが、ただなんとなくやってしまっていませんか？シャドーイングにはどんな効果があるのかをあらかじめ知った上で取り組むと、明確な目的を持つことができるので効果が断然違ってきます。本記事ではシャドーイングにはどんな効果があるのかをしっかりお伝えした上で、その【効果を最大限に高めるやり方のコツ】まで解説します！
目次
シャドーイングとは
シャドーイングとは、会議通訳者向けの基礎訓練として通訳養成機関やスクールで取り入れられている、通訳者の訓練方法です。
聞こえてくる英語音声とほぼ同時もしくは少し遅れて、自分も同じように英語の音を忠実に再現していくトレーニングです。聞こえてくる音声に忠実に、聞こえた通りに口から発して行きます。
「シャドー」という言葉の通り、音声の後から影のようについていくという意味です。単語一語一語ごとではなく、認識できた塊ごとに口に発していくのがポイントです。
聞きながらほぼ同時に復唱するシャドーイングは「インプットとアウトプットを同時にするトレーニング」なので、リスニング力のみならずスピーキング力を含めた英語の総合的な力を伸ばすことが期待できます。
シャドーイングの効果的で正しいやり方はこちらの記事でも詳しく解説していますので併せてご覧ください！
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シャドーイングの６つの効果
シャドーイングのトレーニングをすることにより【英語学習における６つの大きな効果】を得ることができます。
その６つの効果とは、
①英語リスニングの集中力がつく
②英語の正しい音とリズムが身に付く
③「英語のかたまりの感覚」を身につけることができる
④「英語を英語で理解する感覚」が身に付く
⑤復唱することで英語の理解度がアップする
⑥スピードの速い音声も聞き取れるようになる
このように英語学習に必要不可欠なたくさんの良い効果が得られます。
１つずつ、丁寧に解説していきます！
①英語のリスニングに集中する力がつく
よくあるお悩み相談で「英語リスニングの集中力が続かない」という声を聞きます。
例えばTOEICの試験ではリスニングの時間が45分間ありますが、その間の集中力を保つことがなかなかできないという難しい悩みです。
また日常では、ネイティブと話しているうちに、集中力が持たずに途中からよくわからなくなってくるなんていうお悩みもよく聞きます。
同じリスニング練習でも、ただ英語を聞いているだけのリスニングだと「なんとなく聞いているだけ」で終わってしまいなかなか身につきにくいものです。
それに対しシャドーイングは、聞こえてくる英語の音に対して忠実に口から再現する練習方法なので、自分の口から英語を出すためには英語の音をしっかり聞き取れなければいけません。正確な英語を口から出すために音に集中するので、知らず知らずのうちに英語を集中して聞く姿勢が身についているというわけです。シャドーイングによって無意識に英語の音に集中してしまっているというのがポイントで、これによって英語を聞く集中力が自然と身についていくのです。
普段から英語を聞いている人であれば、ただ聞くのではなくて随所でシャドーイングをやってみてください。すると多くの人がやってしまっている「リスニングのBGM化」から脱却できますよ。ただ単に聞き流す状態から抜け出してリスニング効果が高まります。
②英語の正しい音とリズムが身に付く
シャドーイングでは英語の発音・リズム・イントネーション・強弱などをそっくりそのまま口に出すように、忠実に再現します。
基本的には英文を見ずに英語の音にフォーカスして、英語の音に含まれるいろいろな要素を真似するように口に出します。頭の中に英語のスペルなどは思い浮かべず、とにかく音に集中して自分がコピーマシンになったかのような意識で行います。
これによって、発音矯正ができるようになり、日本語英語からの脱却が可能になります。
私たちは生まれたときからずっと日本語に触れて生活してきたので日本語の音に慣れきっています。ですが英語の音は日本語の音とは全く違います。なのでシャドーイングで英語の音を発音しようとすることで 英語の音のデータベースが増えていく（＝英語の音のOSができる！）のです。
英語を口から出せるようになるということは、その英語を聞き取ることもできるということ。そうやってリスニング力が上がれば、きちんとネイティブに通じる英語が話せるようにもなっていきます。
③「英語のかたまりの感覚」を身につけることができる
私たちは英語を聞き取る時に単語や熟語を一つ一つ追ってしまいがちです。ですが単語一つ一つを追いかけていては英語の意味の理解が追いつかないのです。そしてわからない単語が出てきたときに、混乱してしまいます。
シャドーイングでは英語の発音・リズム・イントネーション・強弱などの他に、ポーズ（間・小休止）までマネすることで、「英語をかたまりで聞く感覚」が身についていきます。
この「英語をかたまりで聞く」「英語をかたまりで読む」という感覚はネイティブの感覚です。この姿勢が身に付くと、リスニングでもちゃんと英語の語順通りに意味が取れるようになっていき、英文を読むのも早くなります。
④「英語を英語で理解する」感覚が身に付く
英語を一旦日本語に訳してから理解していると、理解する速度が遅いのでリスニングしていても途中からついていけなくなってしまいます。
シャドーイングをすることで英語を英語のまま理解する力が身につきます。
あらかじめ英文の意味や文章構造を理解している英文を使ってシャドーイングを行うことで、英語を英語のまま理解する力がついていきます。英文の意味をしっかりと理解している素材で何度もシャドーイングを繰り返すことで「頭の中でイメージをしながら英語を聞くトレーニング」ができ、自分になじんだ発想やイメージに結び付けて英文を処理していくのです。
「イメージでとらえながら英語を聞く」という感覚が、日本語を介在させないで英語を英語のまま理解するというという感覚に近いのです。つまり、英語の音と意味をリンクさせることができるのです。
自分が内容を理解できない難しい英文でシャドーイングを行ってもこの効果は得られませんのでご注意を！英語を英語のまま理解できる効果を高めるためには、あらかじめ意味や内容をしっかり理解している英文でくり返しシャドーイングを行うのがポイントです。
⑤復唱することで理解度がアップする
聞いている英語音声をそのまま口からアウトプット（復唱）するということは、英語の表現や文法をきちんと理解できているからこそできることです。
シャドーイングを繰り返し行うことで英単語や英語表現が自分のものになります。この、復唱ができれば理解度がアップするという特性を活かして、自分が覚えたい英単語や英語表現がたくさん詰まった素材を選ぶのもおすすめです。その素材を何度もシャドーイングすることでリスニング力を高めながら、結果的に暗記にも役立ちますし、表現のインプットができて英語表現の引き出しも増えます。
⑥スピードの速い音声も聞き取れるようになる
シャドーイング練習によってスピードの早い音声も聞き取ることができるようになります。が、これは誰でもというわけではなく英語の上級者さん向けに期待できる効果になります。上級者さんでしたらニュースや映画などの生英語でもどんどんシャドーイングしてみましょう！
初心者さんやシャドーイングに慣れていない人は「スピード対策」はあまり期待しないでください。まずは簡単な英文・ゆっくりのスピードの英文から始めて慣れていきましょう。
繰り返し練習していくうちに聞こえてきた英語を自分でも口から出せるようになれば、じゅうぶんにリスニング力がついてきたということです。そしてマスターできるようになったら、同じ素材を使って徐々にスピードをあげる練習をしていくのがベターです。
スピードをあげる時には英語音声の速度調整ができるアプリが便利です。おすすめはAudipoやNHK出版の語学プレーヤー。
Audipo の使い方やAudipoを使った効果的な英語学習法についてはコチラの記事をご参考にしてくださいね。
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最初からスピーチや映画のようなスピードの速い生英語でやってみるのではなく、教材などの普通のスピードの音声素材を、アプリで高速再生して徐々に速く話せるように練習するのがおすすめです。
初心者さんが始めてシャドーイングをする時のコツはこちらの記事をご参考にどうぞ♩
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まとめ 〜 シャドーイングの効果を認識しながら毎回目的を持って行おう！
シャドーイングは「リスニングに効くらしいから」と、ただなんとなく始めてしまうのではなく、６つの効果をしっかり認識した上でその効果が最大限出るように【目的意識】を持って取り組むことが大事です！効果を認識し、毎回目的を持って行うことで力のつき方が全然違いますよ♩
この記事は動画でも詳しく解説しています。こちらもぜひ見てくださいね！
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WRITER この記事を書いている人
MAKI
３ヶ月で必ず目標達成をさせる英語コーチ。オンライン（Zoom）で英語コーチングプログラムを提供。世界でもっとも認知度の高い国際的英語指導資格（ケンブリッジCELTA）を持地、１０００人以上の英語指導経験から、お一人お一人にあった英語学習戦略を組み立て、徹底サポート。自身が「英語が話せない」「TOEIC490点」「長い英語コンプレックス」という状態から、ほぼ独学で、TOEIC960点、英検１級、通訳・翻訳をこなすスピーキング力を身につけた逆転の女王（笑）へ！「英語が苦手！嫌い！」という学習者の気持ちが熟知し、1日も早く英語マスターへと導くお助けマンです。
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