
リスニングが苦手な人はとても多いです。英検やTOEICなどの資格、実際の英会話でもつまづきやすいのがリスニング。
何年も一生懸命英語の学習をしているのに、なぜいつまで経っても英語の音を聞き取れないのでしょうか?
リスニングができない理由と原因、そして聞き取れるようになるための方法を、初級・中級・上級のレベル別で解説します。
自分の現状に合わせた学習方法を知ることができるので全ての英語学習者さん必見です。
目次
なぜ聞き取れないのか?

私たちはなぜ英語の音をなかなか聞き取れないのでしょうか。英語学習にそれなりの年数をかけてきたはずなのに、です。
その背景には、学生時代の授業や試験で重要視されるのはリーディングとライティングがメインで、リスニング学習をしっかりしてきた人は意外と少ないという現実があります。
リスニングができないといろんな場面で困ります。
・TOEICで高いスコアが取れない
・英検合格が難しい
・外国人とのコミュニケーションも不可能
などなど、様々な弊害があります。
実際の英会話では、相手の言っていることが聞き取れなくて話すこと自体がストレスになってしまいますよね。
ではどうすれば英語の音を聞き取れるようになるのでしょうか。
とにかく英語を聴きまくる?
ドラマや洋楽で耳をならす?
巷でよく言われる方法ですが、実はこれではリスニング力を早急に伸ばすことは難しいのです。本当にやるべきトレーニング方法を解説します。
単語は「文字」ではなく「音」で覚えるもの

「ゆっくりだと聞き取れるのに早くなると聞き取れない」
「スクリプトを見たら理解できる」
こういう人は多いと思います。
これは、単語を文字で覚えていて、音で覚えていないからなのです。
私たち日本人は座学での学習が軸になっているので、文字で覚えるところから入ってしまっています。
だからスクリプト(文字)を見ながら聞き取ったり、ゆっくりの速度でなら聞き取ることができるけれど、速いスピードだったりスクリプトなしではとたんに聞き取れなくなってしまうのです。
本当はその逆で、英語はまず「音」で覚えることから入らないといけません。
自分で発音できる音は聞き取れる

自分で発音できる音は、聞き取ることも可能です。英語を聞き取るためには、まずは自分がその音を正しく発音できるようになる必要があります。
ここで少しワークをしてみましょう。
下記の音声を聞き取れるでしょうか。試しに聞いてみてください。
聞き取れたでしょうか?
なんと言っているかわかりましたか?
音声は“Not at all”と言っています。
聞き取れなかった人は、“Not at all”というフレーズを、正しい音で覚えているのではなく、ノット アット オールというカタカナ読みの発音で覚えているためです。
実際に会話するときはカタカナ発音はしないので、よく知っている単語でも全く違う言葉に聞こえた人もいるでしょう。
文章で読まれる英語の音は
・リンキング(音の連結)
・リダクション(音の脱落)
などがあり、音の変化が起こります。そのため別の単語のように聞こえるわけです。
当然正しい英語の発音を覚えていく必要がありますが、リンキングやリダクションなどの音変化のパターンを全て覚えるのはキリがありません。
ではどうすれば発音できるようになるのでしょうか。
「文字」と「音」の一致の作業

リスニング力を高めるためにはまずは「正しい音」で発音できるようになるのが一番早いとお伝えしましたが、そのためにやるべきことは「文字」と「音」の一致作業です。
ここでもうひとつ音声を聞いてもらいたいと思います。
先ほどは”not at all”というフレーズを聞いてもらいました。次は一行の短文を聞き取れるか試してみましょう。
“You’re doing great,so keep it up.”
聞き取れたでしょうか?
おそらく、単語ごとに区切って聞けば、誰でも聞き取れると思うのです。
“You’re” “doing” “great,” ”so” “keep” “it” “up.”
”ユーアー ドゥーイング グレイト、ソウ キープ イット アップ”
このように一句ごとに発音すれば聞き取れるでしょう。
しかし実際に文章で話す時は、一つ一つの単語を区切らずに続けて発音するので音が変わります。
✅「You’re」は「ユーアー」より「ユア」の方が自然な省略形。 ✅「doing」はgの”グ”の音は消えて「ドゥーイン」に近く聞こえます。 ✅「keep it up」は繋がって「キーピッタップ」→「キープィッラップ」となります。 |
下記の手順で何度か練習してみましょう。
①各単語ごとに区切って発音
②区切る範囲を少しずつのばして発音
③最後に一文まるまる発音
練習して言えるようになったら、もう一ど先ほどの音声を聞いてみましょう。
今度はスッと聞き取れたのではないでしょうか?
このように、自分で口慣らしをして、あなた自身が正しく発音できたものはちゃんと聞き取れるようになるのです。
こうして「文字」と「音」の一致の作業をやっていくことがリスニング力を上げるために真っ先にやるべきことです。
【レベル別】発音の改善方法

ではここから、英語の習熟度(レベル)別に、発音の改善方法をご紹介します。
初心者向け:発音改善法
初心者さんは、まずはスクリプト(台本テキスト)を見ながら音源と一緒に音読しましょう。
初心者さんの場合スクリプトなしでいきなり聞いても理解できません。最初はスクリプトを見ながら聞いて、自分が認識している音と実際の音のズレをまずはしっかりと感じましょう。
発音改善の手順
①教材(スクリプト付きの音声)を用意する
日本人向けの英語教材がおすすめです。
ナチュラルスピードで聞くと速いと感じる人は、0.5〜0.7倍速で聞いても構いません。音声と合わせて読んでいきましょう。
②自分の認識している音と違いがあればマークする
自分が認識している音と違うものがあればマークしておきましょう。
これにより、自分が聞き落としがちな部分、聞き間違いをしやすい部分の共通点がわかります。弱点を把握するのです。
「リンキングが苦手だな」
「tの脱落を聞き落としがちだな」
など、様々な発見があるでしょう。
③苦手部分を中心に発音練習する
②で見つけた自分の弱い部分、苦手な部分を中心に何度も練習しましょう。繰り返し練習するうちに、聞き取れる部分が増えていきます。
最終的に、スクリプトありで1〜1.2倍速でスムーズに発音できるようになれば初心者さんは卒業です!ここまでできたら次のステップ・中級者さん向けの学習法へと進みましょう。
中級者向け向け:発音改善法
英語中級者さんには、シャドーイングがおすすめです。
シャドーイングとは、英語音声を聞きながら追いかけるように音声を真似て口に出していく、やや高度な英語リスニングのトレーニング方法です。「シャドー」という言葉通り、聞こえてくる英文の後を影のようについて発声していく練習法で、通訳養成機関やスクールで取り入れられている、通訳者の訓練方法でもあります。
シャドーイングの手順
まず教材(スクリプト付きの音声)を用意しましょう。TOEICや英検などの、自分のレベルにあった英語学習用の音源がベターです。
チャレンジできる人はニュースの音源やTEDスピーチ、映画のワンシーンなどを利用しても良いです。ただしこれらは生英語なのでスピードが速いです。シャドーイングに慣れていない人は英語学習者向けの英語教材から始めるのがおすすめです。
教材の準備ができたら下記の手順で繰り返し練習しましょう。
①音声を聞く(1回目)
内容をざっくり把握。
②できない部分があればスクリプトを読む
意味を確認。わからない単語をチェック。
③音声を聞きながら真似して話す(シャドーイング)
1文遅れて、感情やリズムもまねる。
④繰り返す
スムーズに言えるまで、何回も。
最初はパーフェクトにできなくても大丈夫です。何回やってもできない部分があればスクリプトを読んで理解しながら進めましょう。そうして何度も繰り返すうちにシャドーイングできる範囲が徐々に広がっていくでしょう。
最終的にはスクリプトなしで聞いた音をそのまま発音し、内容も理解できるようになっていきます。
これができるようになれば、実際のTOEICなどの試験や英会話でもスムーズに聞き取れるようになっていきますよ。
シャドーイングの詳しいやり方はこちらの記事もご覧ください♬
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シャドーイングのおすすめ教材はこちらで詳しく紹介しています♬
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上級者向け:発音改善法
英語の上級者さんには、生英語を聞いて内容を要約する練習をおすすめします。生英語とは、ニュースやスピーチなどの、ネイティブの生の英語です。
音源を選ぶ際、ニュースならNews in Levels、スピーチならTEDのアプリなどがおすすめです。
中級者さんは「音をしっかり聞き取る」が目標でした。上級者さんになると、音を聞き取った上で「意味理解」をしていけるようにならなくてはいけません。
ネイティブのナチュラルスピードの音を聞き取った上で、内容をしっかり理解することが課題です。
会話の流れを理解し、話のポイントをしっかりつかめるようになる練習をたくさん積みましょう。
ネイティブと英会話の機会を持とう
リスニング練習と並行してやってもらいたいのは、ネイティブと会話する機会を持つことです。オンライン英会話やAI英会話でもOKです。
ネイティブと話すことでリアルなスピードに対応することができるようになります。
また、聞くだけでなく自分も話さないといけないので、相手に伝わる発音の習得が必要になってきます。
相手に自分の発音を聞き取ってもらえない場面に出くわすことで、自分の発音の苦手部分が把握できます。その苦手部分に集中して発音練習を徹底しましょう。
「発音できる音は聞き取ることができる」の原則で、発音が上達することで並行してリスニング力も上がっていきます。
また話すことで、日本語訳を介さずに英語を英語のまま理解する「英語脳」も作られていきますよ。
ネイティブとの会話ができる英会話アプリはたくさんあります。
色々ありすぎてわからない!という人にはこちらの記事でおすすめアプリを紹介しています♬
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リスニング力がアップする「K/Hシステム」とは?こちらの記事もご覧ください。
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まとめ
各レベル別の「リスニング学習法」についてお話ししました。
自分で発音できる音は必ず聞き取れるようになります。そのために「文字」と「音」の一致作業をし、発音練習を積むことが大切です。
英語音声の聞き流しも効果がないわけではありませんが、とても遠回りです。面倒なようでも、理屈を理解して正しいやり方をコツコツ積み上げていくのが結局は近道となります。
初級者さんも練習して慣れてきたら、中級→上級のやり方へとどんどんチャレンジしていきましょう。
本記事が皆さんのリスニング力アップの一助となれたら幸いです。
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WRITER この記事を書いている人

MAKI
3ヶ月で必ず目標達成をさせる英語コーチ。オンライン(Zoom)で英語コーチングプログラムを提供。世界でもっとも認知度の高い国際的英語指導資格(ケンブリッジCELTA)を持地、1000人以上の英語指導経験から、お一人お一人にあった英語学習戦略を組み立て、徹底サポート。自身が「英語が話せない」「TOEIC490点」「長い英語コンプレックス」という状態から、ほぼ独学で、TOEIC960点、英検1級、通訳・翻訳をこなすスピーキング力を身につけた逆転の女王(笑)へ!「英語が苦手!嫌い!」という学習者の気持ちが熟知し、1日も早く英語マスターへと導くお助けマンです。
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